今回は、行政書士試験の通信講座として最近、人気のTEPPAN(テッパン)についてレビューします。
TEPPANは、「市販テキスト」と「高機能アプリ」を組み合わせた、学習スタイルをとる通信講座です。
TEPPANの最大の強みは、アウトプット講義まで含めて全体で「約53時間」という、他に類を見ないコンパクトな設計にあります。
たとえば、TEPPANとほぼ同価格帯のスタディングは、インプット向け基本講義で40時間超、演習講義で30時間超であるのと比較すると、TEPPANの講義はかなり短いと言えます。
この「短さ」を支えるのは、TEPPANの通信講座の設計思想です。
TEPPAN講座の設計思想
TEPPANが、メインテキストとして採用しているのはTAC出版の『スッキリわかる行政書士』シリーズ(なおTEPPANの運営元のオンスクは、TACの子会社)。
TAC出版が、どういった思想でこのテキストを作ったか。このテキストに謳われている特徴は次のとおり。
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極限まで絞り込まれた論点:ゼロから最短で合格を目指すため、出題範囲を徹底的に分析し、不要な枝葉を排除。
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無駄な勉強の徹底排除:受験生に余計な負担をさせないシンプルさを追求。
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6割の合格水準を維持する構成:ボリュームを抑えつつも、合格ラインに必要な知識を確保するバランス。
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初学者が「自分で読み進められる」工夫:難解な用語を噛み砕き、独学でも理解を止めないストーリー性のある解説。
こうした説明から浮かび上がる講座の設計思想を一言で言えば、「必要最小限の範囲の学習で最短合格を目指す講座」となります。
講義を活かした学習を行う
ここで、私個人のことを言えば、合格ライン(たとえば、60点/100点)ぎりぎりを狙う、ということに対しては不安を感じる人間です。
8割くらいを狙うことで、本試験は6割から7割はクリアできるだろう、といった安心感をもって試験に臨みたい。
合格ラインぎりぎりを狙うことには不安を感じるわけです。
では、TEPPANを選択した場合に、この不安をどう払しょくするか。
講義で概念を理解し・条文で守備範囲を広げる

その答えの一つは条文と判例学習。とくに条文です。
行政書士の試験は、分析してみると分かりますが、得点をとるために必要なのは法律の「条文」及び「判例」です。
特に、「条文」が重要。
TEPPANの講義では、条文をただ読み上げる、といった機会は少なく、概念理解に時間が当てられます。むしろそこに力と時間を割いている。
そのため、受講生は動画講義の視聴により、該当条文だけでなく関連条文も読んで理解することが可能となります。
テキストや講義に表れた条文を自分の目で追い、その際に、前後の条文・関連条文にも目を通す、TEPPANで講義を受講する場合も、こうした形で守備範囲を広げ、合格の確実性を高めることが可能です。
短期学習であることを活かす
また、カリキュラムそのものが短期であることをどう活かすかというのもポイントになります。
どの通信講座を選択するにせよ、行政書士試験の勉強の大半は「自学」となります。
そして、私個人は、法律は、概念理解が進み、自分で勉強ができるようになれば、自分で勉強をする(テキストを繰り返し読む・条文を素読する・判例を追いかける)ことが重要かつ効率がいい方法だと思っています。
試験合格に必要なのは「理解」だけでなく「記憶の定着」です。
そして記憶の定着にもっとも効果的といわれるのがアウトプットです。
TEPPANでは、講義をスピーディーに終えられるため、「問題演習に取り組む」「テキストを繰り返し読む」といった「記憶のための学習」に早い段階で着手することが可能です。
この点はTEPPAN講座側も意識していると思います。カリキュラム(WEBアプリ)には、過去問演習の他、400問を超える演習問題が組み込まれています。
TEPPANが向いている人
短期の動画講義で骨組みをつかみ、条文学習・判例学習で守備範囲を広げつつ、演習で記憶の定着を図る、というのTEPPAN講座を受講する場合における学習コンセプト。
動画講義で学習範囲の全分野を体系的に学びたいといった方には、TEPPANは向きません。
他方で、法学部在籍・法学部出身など、ある程度法学を修めている方には向くと思います。
条文学習・判例学習で守備範囲を広げつつ、演習で記憶の定着を図るという部分を効率的に行うことができるからです。
学習スタイル
TEPPANは、学習のベースに、定評のある市販書籍(TAC出版)を採用しつつ、講義に独自の工夫を凝らしています。
動画講義について
講義の核となるのは、ダウンロード可能な独自レジュメです。
講義画面では、講師が操作するポインターがレジュメの該当箇所を常に指し示します。「今、どこを解説しているか」が直感的に伝わるため、視線が迷わず、理解のスピードが維持されます。
講義で、独自レジュメの要点整理を行い、各科目の骨組みを理解し、その上でTAC出版の『スッキリわかる行政書士』や条文・判例を読み込む。
これに加えて、問題演習で知識を定着させる、こうしたスタイルがTEPPANにおける基本的な学習スタイルとなります。
学習の「リズム」を止めないシステム設計
TEPPANは、アウトプットに力をいれた講座に位置付けられます。
この講座では、受講生が動画講義を視聴した後、ウェブアプリを用いて、演習を行うことが想定されています。
演習アプリには、受講生が「間違えた問題」につき、復習、反復できる機能が備わっています。また、私が、TEPPANが工夫しているなと思うのは、動画講義と問題演習がシームレスにつながっていることです。
TEPPANアプリにおいては、動画の視聴画面のすぐ下に、関連する演習問題へのリンクが配置されています。
「動画を観終えた瞬間に、迷わず演習へ移る」。「間違えた問題を復習する」 このシームレスな機能が、受講生の記憶の定着を支えます。
まとめ:TEPPANは「自走できる受験生」にとっての最短切符
TEPPANの行政書士講座は、単に「安価でコンパクト」なだけの講座ではありません。
その本質は、「無駄を削ぎ落とした最短の骨組み」を提供し、「受講生」を一日も早く、合格に走り出す「受験生」とすることにあります。
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「守り」の学習を自分で構築できるか
網羅型の講座に頼るのではなく、自ら条文・判例を手に取り、「能動的に穴を埋める」。このプロセスを楽しめる方にとって、TEPPANの軽快さは代えがたい武器となります。 -
「演習」に全ての時間を投資する
講義を約50時間という短期間で駆け抜けられるからこそ、残された時間を合格に直結する学習に充てることが可能です。
誤解を恐れずに言えば、行政書士試験は、「自分でどれだけ条文・判例と向き合ったか」、どれほど記憶が定着したかが合否を分けます。
その学習を加速するための橋渡しとして、TEPPANは最適な講座の一つです。
行政書士試験合格のための通信講座をお探しなら、ぜひTEPPANも検討の選択肢の一つにいれてみてください。